Adobe Apollo と MS WPF/E

Flash + HTA + JavaScript でのアプリ開発をまとめていたら、Adobe ApolloMicrosoft WPF/E を発見。同じようなニーズはあるもんだと思ったが、チト待てよ…

■ニーズの本質とは

 オイラは「世にも珍しい?」、Windows C++/C# などの ネイティブ系言語、WSHFlash ActionScript などのスクリプティングを常時併用している変態系プログラマですが、これらの環境には本質的な違いがあるってことを良く考えないとイカンと思う。

Flash / ActionScript のメリットデメリット

 メリットはなんと言っても、デザイナが使える道具ってこと。AS は ECMAScript 系だから、Web デザインをやってるデザイナなら、JavaScript も使うので、AS でも使える。Flash での デザイン は、PhotoShopIllustrator の流れだから、こいつもお手の物。なにより、許容性の高い Scripting 系の言語は、思考プロセスを阻害しない。ここが一番最高なトコロ。

 デメリットは、開発環境として見た場合、あまりに前近代的なところ。デバッガはまともに使えないので Trace だのみ。Undefined Symbol のチェックも出来ないし、エラーも出ない。まぁ、デザインものってライフサイクルがワンタイムだから、これで全然問題ないのよね多分。潜在バグもなにも、動けばイイんだから。MX2004日本語版で Visual SourceSafe の連係機能が動作しないってバグが修正されないまま Flash8 に移行したってのを見ても、メンテナンスやバージョン管理が必要となる長いライフサイクルの製品を作っている人がほとんどいないってことなんでしょう。

 Adobe は Flash9/AS3.0 で、これらの問題をかなり修正したみたいだけど、デザイナから文句が出ないことを祈るのみですな。

Adobe Apollo

 ん〜詳細はまだ調べてないので解らんが、専用のエンジンを追加インストールしないとダミってんなら、あんまり広まらん気がするなぁ。コンテンツ実行時にリモート実行とローカル実行を区別して動きを変えるって方法もあるだろうけど、セキュリティホールにもなりそうだしねぇ。まぁ Flash9 で AVM 二階建てみたいだから、この際、三階建てにしても、問題ないっちゃ〜問題ないかw

■MS WPF/E

 Microsoft Windows Presentaion Foundation/Everywhere ですって。長いね、どうも。簡単にまとめれば .NET3.0(WinFX) のグラフィックス部分をポータブルにしたってことですわね。まぁフルスペックじゃないだろうけどさ。エンジンがどの位のサイズになるのかがみものだけど、WPF/E Mobile に乗せたらメモリの残りがナイんですけど…とかってならない事を祈りマス。

 オイラ MS 大好きっこだから、とっても歓迎したいトコロなんだけど、デザイナがどれだけ受け入れてくれるか…ってのが一番キモなのよ。厳密性とか無視しなきゃダミなのよ。果たして MS にそれができるのだろうか…ねぇ MS さん。C言語のポインタで挫折しました…って人でも使えるようにしてねん。

 Excel が 123 を、Word が WordPerfect を駆逐したように、マーケットリーダになる日は来るのでしょうか?


#しかし、オイラには XAML を「ザムル」とは読めんわな。「えっくすえーえむえる」って読んだ方が読みやすい気がする。


■んじゃ結局のトコロ

 オイラも Flash/ActionScript なんて、プログラマの使うもんじゃねーとか思っていたけど、使い込んでいくと、コンパイラ型言語の厳密性も重要だけど、スクリプト言語の許容性も結構イイかもと思ってきた。やっぱり、とっつきやすさってのは、とっても大事だし、なによりデザイナが使えるってのが最高にイイ。ページ切り替えのトランジションとか表現するのに、デザイナが MovieClip 作ってきて、それを組み込めるってのは、過去から考えれば夢のよう。

 てな訳で、プログラマがデザイナに合わせた方が簡単で、効率も良いんじゃないか?てのが今現在のオイラの考え。